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2025.04.09
「発達グレーゾーン」という言葉を最近よく耳にするようになりましたが、これは正式な医学的診断名ではありません。発達障害(ASD=自閉スペクトラム症、ADHD=注意欠如多動性障害など)の特性を一部持ちながらも、診断基準には明確に該当しない“グレー”な状態のことを指します。つまり、「困りごとを抱えているが、支援の対象になりづらい」という層の人たちです。
たとえば、
空気を読むのが苦手で、雑談が続かない
細かいことにこだわりすぎてしまう
音やにおいなど、五感に敏感
一つのことに集中しすぎて他を忘れてしまう
マルチタスクが苦手
といった特性があります。
こうした特性は、日常生活に大きな支障があるわけではなく、仕事や人間関係の中でも「ちょっと変わってるね」「マイペースだね」と流されがちです。しかし当人は、人知れず「なぜうまくできないのか」「自分だけなぜ孤立するのか」と悩み、自己肯定感が低下していきます。
発達グレーゾーンの人にとって、婚活は非常に高いハードルとなりやすい場面です。なぜなら、婚活は「コミュニケーション能力」と「自己プレゼン能力」が強く問われる場だからです。
たとえば、以下のような場面で困難を感じる方が多くいます。
お見合いやマッチングアプリでの初デートは、誰にとっても緊張するものです。しかし、発達グレーゾーンの人は、その緊張が過剰になりやすく、何を話せばよいのか分からなくなってしまうことがあります。
その結果、「会話が続かない」「話が噛み合わない」と相手に誤解され、交際まで進まないケースが多発します。
婚活では、相手の「好意のサイン」や「遠回しな断り」のニュアンスを読み取る場面が頻繁にあります。しかし、発達グレーの特性を持つ人にとっては、その“あいまいさ”が非常に難しい。
LINEの返信が短い=脈ナシ?
デートの予定が決まらない=忙しいだけ?嫌われてる?
こういった状況で、不安を抱えすぎて自爆してしまうパターンも少なくありません。
距離を詰めすぎてしまったり、逆に踏み込めずに「距離が遠すぎる」と思われてしまったり…。こうした“距離感のズレ”も、婚活における典型的な難しさです。
また、質問攻めになってしまったり、相手の話を遮ってしまったりと、「マナーが悪い」「配慮が足りない」と誤解されてしまうケースもあります。
「自分の長所がわからない」「なにを書いても嘘っぽくなる」「無難すぎて埋もれてしまう」など、プロフィール作成にも壁があります。
発達グレーの方は、客観的に自分を語るのが苦手な場合が多く、婚活サイトや相談所での「魅力的なプロフィール作成」に苦戦することもしばしばです。
婚活市場では、どうしても「明るくて社交的」「空気が読める」「気配りができる」人が求められやすい傾向にあります。そのため、発達特性を持つ人が「自分は婚活に向いていないのでは」と思い込み、挑戦する前から諦めてしまうことが多いのです。
このように、「発達グレーゾーンの人=恋愛・結婚に不向き」というレッテルを貼ってしまうことが、本人の心を大きく傷つけてしまいます。
ここまで読むと、「やっぱり自分には無理なのかも」と感じてしまう方もいるかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。
発達グレーの方が婚活でうまくいかないのは、「努力が足りないから」ではなく、「自分に合っていない戦い方をしているから」です。
恋愛経験が少なくても、コミュニケーションが苦手でも、「あなたに合う婚活の方法」は、きっとあります。無理に「普通」を装う必要はありません。むしろ、あなたの特性を理解し、共に歩んでくれる相手を探すことこそ、結婚の本質です。
~発達グレーゾーンのあなたに合う婚活環境を見つけるには~
発達グレーゾーンの方が婚活を進めていくうえで最も重要なのは、「自分を理解してくれる人と出会える環境に身を置くこと」です。
しかし、世の中には数多くの結婚相談所が存在し、それぞれの方針やサポート体制もバラバラ。自分に合った相談所を見つけるのは、簡単ではありません。
ここでは、発達特性を持つ方やグレーゾーンとされる方が「自分らしく」活動できる結婚相談所の選び方を、実際の体験談や専門的視点を交えて丁寧に解説します。
発達グレーゾーンの方にとって、マッチングアプリなどの自己完結型婚活は、かえって負担になるケースが多くあります。
なぜなら、「自分をうまく魅力的に見せる」「相手の気持ちを察する」といったことが苦手だからです。
一方、結婚相談所はカウンセラー(仲人)という「第三者」が介入してくれるため、以下のような安心感があります。
プロフィール作成や写真撮影のサポート
お見合い時の段取りやフィードバック
コミュニケーションのアドバイス
お断りの連絡も相談所が代行
つまり、相談所は「あなたの弱点をカバーしてくれる場所」。だからこそ、相性の良いカウンセラーがいるか、どれだけ寄り添ってくれる体制かが、成婚に直結するほど大切なのです。
発達グレーの方が婚活を成功させるには、以下のような特徴を持つ相談所を選ぶことが望ましいです。
一番のポイントは、発達障害・グレーゾーンに関する知識や理解のあるカウンセラーが在籍しているかどうかです。
精神保健福祉士、心理士の資格を持っている
発達障害関連の研修や知識を公開している
実際にグレーゾーンの会員サポート経験が豊富
こうした情報は、ホームページや無料相談で確認できます。自分の特性について少し打ち明けてみて、「否定されない」「話をさえぎらない」対応であれば、安心して活動できる可能性が高いでしょう。
大手相談所ではマニュアル化されたサポートが中心になりがちです。しかし、発達グレーの方にとっては、その一律のサポートがむしろストレスになることもあります。
自己紹介文を一緒に考えてくれる
会話の練習や、お見合いシミュレーションがある
連絡のやりとりについても相談できる
こうした「個別対応」をしてくれるかどうかが重要です。
グレーゾーンの方は、情報の処理に時間がかかったり、行動を起こすのに一歩踏み出すのが難しいこともあります。そんな時に「急かされる」「次々とお見合いを入れられる」ような相談所では、疲弊してしまいます。
あなたのペースで活動を進められる
体調やメンタルの波を考慮してもらえる
一時的な休会や、柔軟なサポート体制がある
こうした配慮ができる相談所は、長く続けやすく、心の余裕も保てます。
最近では、「多様な生き方」を前提にした相談所も増えてきています。LGBTフレンドリーな相談所や、障がい者婚活に対応している相談所は、発達グレーゾーンに対しても偏見なく受け入れてくれる傾向があります。
また、こうした相談所は「普通」や「平均」を基準にせず、個々の人間性に注目したマッチングを行ってくれるため、自分らしさを尊重した婚活が実現しやすくなります。
【ななほし結婚相談所】では、発達グレーゾーンの方の婚活支援にも力を入れています。
カウンセラーが丁寧にヒアリングし、特性に合った婚活プランを一緒に設計
不安が強い方には、LINEでこまめなフォロー
プロフィール作成では、強みを引き出す「棚卸し」面談を実施
コミュニケーションが苦手な方には、事前練習も可能
また、同じような悩みを抱える方が安心して活動できるよう、マッチングにも「相性」「価値観のすり合わせ」を重視しています。
では実際に、どのように相談所を選べばよいのでしょうか?以下のステップを参考にしてください。
Step 1:自分の悩みや苦手をメモしておく
→ 「会話が苦手」「疲れやすい」「プロフィールが書けない」など、具体的に書き出しておくことで、相談時に伝えやすくなります。
Step 2:3つほど相談所をピックアップ
→ 発達特性への対応や、個別サポートの有無をWebサイトで確認します。
Step 3:無料カウンセリングを受ける
→ 実際に話してみて、「話しやすい」「否定されない」と感じる相談所を選びましょう。
Step 4:即決しない、時間を取る
→ 契約を急がされるところは避けましょう。数日考える時間をくれる相談所が信頼できます。
婚活は、単に「条件の良い人」と出会う活動ではありません。
本当に大切なのは、「あなたの特性を理解し、寄り添ってくれる人」と出会うことです。
その第一歩が、「理解してくれる結婚相談所を選ぶこと」。これは、発達グレーゾーンに限らず、すべての婚活者にとって本質的なテーマでもあります。
~発達グレーゾーンのあなたが安心して婚活するために~
発達グレーゾーンの方が婚活をする際、「自分の特性をどのタイミングで、どう伝えるべきか」は、非常に大きな悩みのひとつです。
早く伝えすぎて相手に引かれてしまうのでは…
言わずに交際を続けて、後から「騙された」と思われないか…
こうした不安から、自己開示がうまくできずに孤立感を抱えてしまう方も少なくありません。しかし、婚活において「自己開示」は、信頼関係を築くために欠かせないステップでもあります。
この章では、発達グレーゾーンの方が無理なく、自然に自己開示するための「タイミング」と「方法」について詳しく解説していきます。
まず大前提として知っておいていただきたいのは、「自己開示=不利」ではないということです。
むしろ、自分のことを適切に伝えることができれば、それは「誠実さ」や「信頼」の証として相手に受け止めてもらえるケースが多いのです。
とくに結婚相談所での婚活では、「お互いの価値観や生活スタイルを理解し合うこと」が目的であり、恋愛感情だけで突っ走るマッチングアプリとは本質が異なります。
だからこそ、焦らず段階的に、そして自然な形で伝えることが大切です。
自己開示のタイミングは大きく分けて3段階に分かれます。
いきなり詳細をプロフィールに書き込む必要はありません。しかし、まったく触れないと、後から話す際に驚かれたり、相手が「重要なことを隠された」と感じることも。
以下のような表現で、やんわりと触れておくと誠実さが伝わりやすくなります。
「自分のペースで物事を進めるのが好きです」
「人混みや大きな音が苦手な面があります」
「静かな時間や一人の時間を大切にしています」
このように、特性を“性格的特徴”として伝えることで、重くならず、かつ理解ある相手を自然に引き寄せる効果もあります。
実際に会ってみて、お互いの印象や人柄が少しずつ見えてきた頃。
このタイミングで、少し踏み込んだ自己開示を行うのがベストです。
「実は私、ちょっと変わった感覚を持っていて……」
「考えすぎたり、疲れやすかったりすることがあって、発達グレーって言われたこともあるんです」
こうした話し方であれば、「特性」という言葉に抵抗のある相手でも、比較的スムーズに受け入れられることが多いです。
また、「診断がある/ない」にこだわるより、「こういう傾向があります」と生活面の影響をベースに伝えるのがコツです。
仮交際から真剣交際にステップアップする段階では、「結婚後の生活」をリアルに話す必要があります。ここでは、以下のような具体的な説明をしましょう。
仕事や家事の分担で苦手なことがある
こだわりが強く、人によっては理解しづらいこともある
病院や支援機関に通っているかどうか(必要な範囲で)
このタイミングで「誠実に話してくれた」と思われることはあっても、マイナス評価になることはほとんどありません。逆に、話さないまま交際が進むほうがリスクになります。
自己開示は、ただ「自分の困りごとを打ち明ける」だけではありません。伝え方次第で、相手の印象は大きく変わります。
たとえば、「マルチタスクが苦手なんです」だけだとネガティブに受け止められるかもしれません。
しかし、「マルチタスクは苦手なので、スケジュールを細かく組んで落ち着いて対応するようにしています」と言えば、前向きな印象に変わります。
“工夫していること”や“自分なりの努力”を添えて伝えることが、誠実さと信頼感につながります。
ただの情報伝達ではなく、「結婚相手としてあなたを信頼しているからこそ話すんです」という姿勢を言葉にすることも大切です。
「あなたと将来を考えたからこそ、ちゃんと伝えたい」
「理解してくれたら嬉しいし、私もあなたのことを大切にしたい」
このような一言があると、自己開示が“信頼の証”として相手に届きやすくなります。
正直に伝えた結果、「それはちょっと…」と離れていく相手もいるかもしれません。
でも、それは「あなたに合わない人だった」というだけの話です。
むしろ、特性を伝えても変わらず接してくれる相手こそが、あなたにとって“理解者”であり、将来のパートナー候補です。
「理解されないくらいなら言わないほうがいい」ではなく、
「理解してくれる人に出会うために伝える」——その意識の変化が、婚活を前向きにしてくれます。
発達グレーゾーンの方にとって、自己開示は確かに勇気のいる行為です。
でも、その勇気は、あなたを理解してくれる人との出会いに繋がっています。
タイミングを見計らい、相手の反応を見ながら、少しずつ伝えていく。
そのプロセスこそが、信頼関係を築き、未来の幸せな結婚生活へとつながっていく第一歩なのです。
――「特性」は壁じゃない。支え合い、理解し合う婚活のかたち
発達グレーゾーンという言葉が広く知られるようになった昨今でも、婚活の場ではまだまだ偏見や誤解が根強く残っているのが現実です。ですが、正直に特性を伝え、理解し合いながら関係を築いていったカップルも数多く存在します。
ここでは、実際に結婚相談所などで成婚された方の事例をもとに、「特性のある人同士」または「特性のある人と、それを受け入れたパートナー」がどう向き合い、幸せな関係を築いたのかを見ていきましょう。
Aさん(30代・女性)は、聴覚と視覚に敏感な特性を持っており、日常生活でもストレスを感じやすいタイプ。大きな音や光の強い場所を苦手としていたため、普通のデートが難しく、過去の恋愛では「ワガママ」と思われて破局することが多かったそうです。
そんなAさんが結婚相談所を通じて出会ったのが、Bさん(40代・男性)。Bさんは地方の図書館勤務という静かな環境で働く穏やかな男性で、自身にも「にぎやかな場所が苦手」という面がありました。
初回の面談からAさんは正直に、「音や光が苦手で、ショッピングモールなどに行くとパニックになることがある」と伝えました。するとBさんは、「僕も人混みは苦手ですし、映画館よりも静かな喫茶店のほうが落ち着きます」と共感を示してくれたのです。
二人は週末に近くの自然公園を散歩するスタイルのデートを重ね、次第に安心感を築いていきました。「気を使わなくてもいい」「無理に普通に合わせなくていい」と思える存在が、どれほど心を支えてくれるか――まさに、価値観と感覚の一致が生んだ、理想的なマッチング事例でした。
Cさん(30代後半・男性)は、診断は受けていないものの、昔からコミュニケーションが苦手で、「気持ちをうまく言葉にできない」「LINEの返信に困る」といった傾向がありました。いわゆる“発達グレー”の範囲に入りそうな彼ですが、相談所ではなかなかうまくいかず、「結婚は無理かもしれない」と諦めかけていたといいます。
そんなCさんと出会ったのが、Dさん(30代前半・女性)。Dさんは元保育士で、子どもの発達に関する知識があり、「話すのが苦手な人にも、ゆっくり耳を傾ける」ことに慣れていました。
最初はLINEの返信も少なく、沈黙が多いデートが続きましたが、Dさんは焦らず、「無理に話さなくて大丈夫ですよ」とCさんをリラックスさせました。
ある日、Cさんがポツリと「実は、人と話すときに頭が真っ白になることが多くて…」と漏らした瞬間、Dさんは笑顔で「私の話ばかりでごめんね。でも、話してくれてありがとう」と言いました。
この一言がCさんの心を開き、徐々に会話が増えていきました。Dさんは「話すよりも、一緒に過ごす時間に価値を置きたい」と考えており、相性の良さが少しずつ明らかになっていったのです。
Eさん(20代後半・女性)は、ADHD傾向があり、忘れ物や時間管理が苦手な特性がありました。今まではそのせいで恋愛も仕事も失敗続き。婚活においても「自分は欠陥がある」と感じて、自信を失っていたといいます。
相談所のカウンセラーと話し合いながら活動を始めたEさんは、マッチングアプリではなく、しっかりサポートがある結婚相談所を選びました。
そんな彼女とマッチングしたのが、Fさん(30代前半・男性)。FさんはSEとして働く論理的な男性で、普段から「ルールや仕組み」で物事を整理するのが得意なタイプでした。
Eさんは交際前に「忘れ物が多くて、人をイライラさせてしまうかも…」と自己開示したところ、Fさんは「じゃあ、一緒にチェックリスト作ってみましょうか」と提案。
Fさんのサポートで、2人で共有するカレンダーやToDoリストを作成し、無理なく日常を回す工夫を積み重ねていきました。
「自分の弱さを責めないで、仕組みで補えばいい」
Fさんのその言葉が、Eさんの婚活だけでなく、生き方そのものを変えたのです。
これらの事例に共通するのは、「お互いが特性を知り、受け入れ合い、歩み寄った」という点です。
特性を持つ側が“ダメな人”なのではありません。
理解し合うことに、時間がかかるのは当然のことです。
「この人になら話してもいいかも」と思える相手との出会いが、婚活のゴールではなく“スタート”です。
発達グレーゾーンであることを理由に、恋愛や結婚を諦める必要はまったくありません。むしろ、理解してくれる相手と出会ったときこそ、「特性を持っていてよかった」と思える瞬間が訪れるかもしれません。
――「ふたりの暮らし方」は、自分たちで決めていい
発達グレーゾーンの当事者にとって、結婚はゴールではなく“はじまり”です。特性を理解してくれるパートナーと出会い、無事に成婚しても、日常の生活の中では、予想以上に多くの「壁」や「違い」に直面します。
それは、どんなカップルにとっても同じですが、特性による感じ方や捉え方の違いは、些細なことであっても衝突や誤解の原因になることがあります。
ですが、多くのカップルは、コミュニケーションの取り方や生活リズムの工夫で、無理なく心地よい生活を作り上げています。
ここでは、発達グレーゾーンのカップルがどのような工夫をして「ふたりらしい暮らし方」を築いているのか、そのリアルな生活イメージと工夫を紹介します。
発達グレーゾーンの人は、予定外の出来事や突発的な変化に強いストレスを感じやすい傾向があります。結婚生活では、買い物・家事・お金の管理など、話し合いが必要な場面が多くあります。
たとえば、以下のような「ルール化」は、ストレス軽減に非常に効果的です。
家事は曜日や役割で明確に分担する(例:月曜は夫が夕飯、土曜は掃除)
「やることリスト」を冷蔵庫に貼り、見える化する
口頭のやり取りより、LINEやノートで記録を残すようにする
これは、どちらかが「忘れた」「聞いてない」といったトラブルを未然に防ぐだけでなく、安心感にもつながります。
ある夫婦は「洗濯物のたたみ方が気になる」という妻のこだわりに対し、夫が「たたみ方ルール一覧表」を自作して、見える場所に貼ったそうです。「お互いの安心のため」と前向きに取り組んだことが、夫婦関係を良好に保つ鍵になりました。
恋人や夫婦といえば、「たくさん会話をして、気持ちを共有するもの」と思われがちですが、発達グレーゾーンの方の中には、会話のキャッチボールが苦手だったり、言語化に疲れてしまう人も多くいます。
それを「寂しい」と感じるのではなく、「沈黙も一緒に楽しめる関係性」を目指すカップルも増えています。
ある夫婦は、夜にテレビを見ながらお茶を飲む時間を「無言で過ごす」と決めています。「会話がないのは冷めている」のではなく、「会話しなくても安心できる時間」があるということこそ、信頼関係の証です。
特に発達特性を持つ方にとっては、「喋らないことを責められない」という環境が、精神的な安定につながります。
感覚過敏や感覚鈍麻といった特性があると、日常生活の中で、照明の明るさ、テレビの音量、食べ物の食感など、細かなところでズレが生じます。
このズレは放っておくと、蓄積してストレスになりますが、以下のような方法で解消しているカップルもいます。
テレビはイヤホンで視聴し、音の問題を分ける
食事は別メニューにする。調理は一緒でも盛り付けは個別
明るすぎる部屋では、本人の座る位置を工夫したり、間接照明を使用
「一緒に暮らすから全部同じじゃなきゃいけない」という思い込みを捨てると、実は多くの問題は解決できます。
むしろ、「違いを認める」「相手の心地よさを理解しようとする」その姿勢こそ、夫婦の絆を深めるポイントになります。
発達グレーゾーンに限らず、どんな人でも気分の波やストレスはありますが、特性によってはその波が極端になったり、長引いたりすることがあります。
たとえば「会社で失敗して落ち込む」「言葉が刺さって引きずる」といったことも、パートナーにとっては理解が難しい場合があります。
あるカップルでは、「今日は気分が沈んでいるから、話しかけずそっとしておいてほしい」と書いたカードを用意し、リビングの棚に置いておくことで、お互いの空気を読み合うことなくスムーズな配慮ができるようになりました。
また、「落ち込んだときに見返す“元気になるノート”」を二人で作成し、褒められたことや感謝されたエピソードをまとめるという工夫も。これは自分を責めがちな性格に寄り添い、前向きな気持ちを取り戻すサポートになります。
発達特性があると、問題を抱えていても「どう伝えたらいいか分からない」「自分が我慢すればいい」と感じてしまいがちです。
そんなときに役立つのが、「月に1回の夫婦ミーティング」です。
「最近困っていることはある?」
「もっとこうしてほしいことはある?」
「今月の生活はどうだった?」
このように、定期的に“話す時間”をあらかじめ用意しておくことで、「突然言われて驚く」ということが減ります。
感情的なタイミングで話すのではなく、あらかじめ決めた落ち着いた場で言語化することで、双方の安心感にもつながります。
発達グレーゾーンであることは、人生において「弱み」ではありません。結婚後に求められるのは、「相手を理解する姿勢」と「無理のない生活の仕組みづくり」です。
共感や気遣いだけでなく、「見える化」「ルール化」「タイミングのコントロール」といった小さな工夫の積み重ねが、二人の暮らしを安心で満たしてくれます。
「ふたりの幸せな暮らし方」は、“普通”や“理想”に合わせなくていい。
あなたたちらしい、オリジナルの関係性を築いていくことが、何よりも大切です。
発達グレーゾーンという言葉が少しずつ社会に浸透してきた今、「自分には結婚なんて無理かもしれない」と不安に感じている方もいるかもしれません。でも、それは決してあなたの“欠点”ではなく、“個性”であり、“特性”です。
本シリーズでは以下の5つのテーマにわけて、発達グレーゾーンの方の婚活と結婚生活について詳しくご紹介しました。
1. 発達グレーゾーンとは?婚活における難しさ
2. 理解者に出会うための相談所選びのコツ
3. 自己開示のタイミングと方法
4. お互いの特性を理解し合えるマッチング事例
5. 結婚後のリアルな生活イメージと工夫
これらの記事を通じて、あなたが「婚活=不安と努力の連続」ではなく、「婚活=理解と希望のプロセス」と考えられるようになることを願っています。
とくにポイントとなるのは、「自分に合う人と出会うには、“自分を隠さない勇気”が必要」ということ。
そして、その勇気を肯定してくれる相手は、あなたが思っているより、ずっと近くにいるかもしれません。
💡 婚活がうまくいかないとき、つい「普通になろう」と頑張りすぎていませんか?
でも、本当に大切なのは「普通らしさ」よりも、「あなたらしさ」を理解してくれる相手との出会いです。
結婚相談所の中には、発達グレーゾーンやHSP、繊細気質を理解したカウンセラーが在籍しているところも増えてきました。自分ひとりで頑張るのではなく、「自分に合う環境」や「味方になってくれる人」を選ぶことも、婚活成功の近道です。
「“普通”じゃなくていい。あなたに合う婚活、ここにあります。」
自分を責めるのではなく、自分を活かせる場所を選ぶこと。
それが、発達グレーゾーンのあなたが幸せな結婚にたどりつく一番の方法です。
ななほし結婚相談所では
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